「神棚を買い替えるので、今ある神棚の処分方法が知りたい」
「引っ越すのをきっかけに神棚を手放したい」
など、神棚を処分する理由はさまざまですが、処分方法に悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
結論として、神棚には明確な処分ルールが決められていません。しかし、決まった処分方法がないとはいえ、神聖な物なので適当に捨てるのは抵抗がある方が大半でしょう。
そこで今回は、神棚を安心して手放すための処分方法を解説します。
処分前にやっておくべきことや処分にかかる費用なども解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
神棚の処分前に必ずおこなっておくべきこと3点
神棚をいきなり処分するのでなく、手放す前にやっておくべきことがあります。
ここでは、神棚を処分する前にするべきことを解説します。
神様の魂を抜いてもらう
そもそも「魂抜き」とは仏教で使われる言葉であり、故人の魂が宿っているものから魂を抜きとる行為のことです。神棚は仏教でいう仏壇にあたり、魂抜きという言葉に近い儀式があります。
神棚を処分する前に、魂を抜いてもらうかどうかは、「魂入れ」をしているかどうかによって決まります。
というのも、 基本的に神棚には魂が宿っておらず、お札に魂が宿っているという考え方があるのですが、神棚を購入するときに魂入れの儀式を行っている場合、神棚そのものに魂が宿っていると考えられるからです。
その場合、神様が宿っている神棚をそのままゴミとして処分することはできないため、魂を抜いてから処分する必要があります。具体的には、お祓いやお炊き上げなどを行ってから、処分するのが一般的です。
なお、一般的には神棚ではなくお札に魂が宿っていると考えられているため、お札は神社で処分する必要があります。
ホコリを落としてきれいにする;
ホコリをかぶったままの状態で神棚を手放すのは好ましくないため、処分前にホコリを落としてきれいにしましょう。
- 【簡単な神棚掃除の手順】
-
- 水で手と口を清める
- 神棚に向かってお礼をする
- 神棚やお札などを机に置き、清潔なタオルで乾拭きする
掃除を行う際、神棚を床に置くと神様を見下ろす形になるため、机において作業しましょう。また、神棚は木製なので水拭きを行うとカビの原因になります。乾拭きがおすすめです。
取り外しをする
どのような方法で処分するにしても、神棚を取り外しておく必要があります。
神棚は高いところに設置されていることがほとんどなので、手元が見えない状態で無理に取り外そうとするのではなく、脚立を使って丁寧な作業を行いましょう。
なお、脚立を使うのも危険が伴うため、怪我のないよう慎重に作業することが大切です。
神棚のおすすめ処分方法4つとその費用相場を解説!
神棚の処分方法は厳密な決まりがあるわけではなく、大きく4つの処分方法があります。
処分方法 | 費用 | 特徴 |
---|---|---|
神社で処分してもらう | 1,000~30,000円程度 | 適切な方法で処分できる。 |
不用品回収業者に依頼する | 5,000〜8,000円程度 | 不用品をまとめて処分できる。 |
神棚の販売業者に処分してもらう | 20,000~60,000円程度 | 買い替えのときにおすすめ。買い替えるならサービスしてくれるケースがある。 |
自治体のごみに出す | 500~800円程度 | 手間はかかるが、費用を抑えて処分できる。 |
処分方法によって手順や費用が異なるため、一つひとつ解説していきます。
神社で処分してもらう
「神棚を単なるゴミとして処分するのは抵抗がある」
「魂入れをしてもらった神社を覚えている」といった場合は、神棚を神社で処分してもらうのがおすすめです。
神社で神棚を処分してもらう際、以下の3つの方法があります。
- お焚き上げを行ってもらう
- 納札所に出す
- どんど焼きに持ち込む
それぞれどのような方法なのか、費用相場も含めて解説します。
お焚き上げを行ってもらう
神棚を神社に持ち込み、お祓いの後、お炊き上げをしてもらうのが処分方法の一つです。
お祓いは神棚に宿っている魂を抜く意味合いも込められているため、魂入れを行っている神棚に適した方法です。お祓いの後、お炊き上げをすることで、神様にこれまでの感謝を伝え、平穏をお祈りする儀式となっており、安心できる手放し方ができるでしょう。
ただ、全国の神社でお炊き上げをしてもらえるわけではありません。 環境問題に配慮してお炊き上げを実施していない神社もあれば、特定の期間だけ受け入れを行い、決まった日時にお炊き上げをしているところもあります。
そのため、まずは持ち込みを検討している神社の社務所に連絡し、お炊き上げを依頼できるか確認してみましょう。
なお、お炊き上げによる処分は5,000~30,000円が相場で、神棚のサイズによって費用が変わります。
納札所に出す
神棚を神社の納札所に出す方法もあります。
納札所とは、古いお守りやお札を納める場所のことで、神社内に設けられています。基本的にはお札やお守りなどを返す場所ですが、神社によっては神棚を受け入れているところもあり、費用相場は1,000円~です。
ただ、納札所は無人であることが多いため、料金を忘れず置いておきましょう。
なお、納札所に持ち込まれた神棚はお炊き上げによって処分されるため、先に解説した方法と大差はありません。ただ、1つめの方法の場合、個別にお祓いをしてもらえるなどの特別な扱いを受けられます。
どんど焼きに持ち込む
神棚を神社のどんど焼きに合わせて持ち込む方法もあります。
どんど焼きとは、1月15日ごろに行われる日本の伝統行事であり、お札やしめ縄などの正月飾りなどを燃やす火祭りのことです。無病息災を祈る目的で行われ、どんど焼きの日が近づくと神社では焼納品を預かる場所が設けられ、神棚も持ち込めます。
神棚の大きさによりますが、焼納料は1,000~2,000円が相場です。
不用品回収業者に依頼する
「スムーズに神棚を処分したい」
「引っ越しで神棚のほかにも処分したい物がたくさんある」
といった場合は、不用品回収業者に依頼するとよいでしょう。
不用品回収業者は電話やメール、インターネットなどから申し込みが可能で、依頼者が指定する日時、指定の引取場所までに来てもらえるのが魅力です。
自宅を引取場所に指定すれば業者が搬出まで対応してくれるので、家から持ち出す必要もなくなります。
基本料金5,000〜8,000円が相場となっていますが、不用品の量が多いと追加費用が発生して数万円ほどかかるケースもあるでしょう。
不用品回収業者によって費用はピンキリなので、複数の業者から見積もりを取り、慎重に業者選びするのがおすすめです。
神棚の販売業者に処分してもらう
神棚を購入した販売業者によっては、処分に対応しているところもあります。
なお、回収してもらった神棚はお炊き上げによって神社で処分されるのが一般的です。
処分費用がかかる場合は20,000~60,000円が相場で高めです。新しい神棚に買い替える場合は、処分費用をサービスしてくれるケースもあるので、買い替えを検討している場合は事前に確認してみてください。
自治体のごみに出す
神棚は「可燃ごみ」または「粗大ごみ」として処分できます。
自治体によりますが、可燃ゴミの袋に入るサイズに神棚を分解できれば、可燃ごみとして処分可能としているところが多い傾向にあります。可燃ごみとして処分できれば無料なので、やや手間はかかりますがお金をかけたくない方に適した方法でしょう。
ただし、神棚が大きくて解体しても可燃ごみ袋に入らない、そもそも神棚を可燃ごみとして処分できないといった自治体もあり、その場合は粗大ゴミとして処分しなければなりません。
神棚を粗大ごみとして処分するのにかかる費用は以下の通りです。
自治体 | 費用 |
---|---|
東京都世田谷区 | 800円 |
埼玉県さいたま市 | 550円 |
大阪府大阪市 | 700円 |
粗大ごみとして処分する場合も、500〜800円程度が相場であるため、あまり費用をかけずに処分可能です。
神棚の処分を検討するべきタイミング
神棚は神聖なものであるため、なかなか処分を決断できない方も多いのではないでしょうか。
ここでは、神棚の処分を検討すべきタイミングを解説します。
引っ越しやリフォームを行ったとき
神棚は一度購入すると末永く置いておくものですが、引っ越しやリフォームをきっかけに買い替えを検討される方が多い傾向にあります。
住む家が引っ越しやリフォームなどで新しくなるなら、神棚も一新しようという考えのもと買い替えられるケースが多いです。
自宅に置いておくものとはいえ、年数が立つと劣化するため、 購入して5年以上立っているなら引っ越しやリフォームを機に買い替えを検討してみましょう。
汚れてしまった場合
神棚が汚れたり、傷ついたりしている場合も、買い替えるべきタイミングだといえます。
神棚は神様が宿っている神聖な場所であり、汚れや傷があるのはよい状態とはいえません。購入から5年ほど経過すると汚れや傷が目立つケースが多いため、購入から5年以上経過しているなら一度状態を確認してみるとよいでしょう。
また、神棚は無垢材であることが多いため、キッチン周辺に置くと劣化を早める原因になるので注意してください。
式年遷宮のタイミング
三重県の伊勢神宮で20年に一度、正殿や殿舎などを造り替えて神様にお還りいただく「式年遷宮」というお祭りが行われます。
神様の宿る場所はいつも清潔にしようという考えのもと、式年遷宮をきっかけに買い替える方がたくさんいます。買い替えのタイミングを迷っているなら、式年遷宮をきっかけにするのもよいでしょう。
神棚以外の神具を処分する方法と費用相場
神棚は神棚本体だけでなく、お札やお守り、お供えに用いる陶器類などもあり、こちらも処分方法に悩みがちなものです。
ここでは、神棚本体以外の神具の処分方法や費用相場を解説します。
お札・お守り
魂入れをしている神棚は例外ですが、基本的にお札に神様が宿っていると考えられています。
そのため、紙だからといって可燃ごみで捨ててしまうのが適切な対応とは言えません。
そのため、お札やお守りは納札所や社務所に持ち込むようにしましょう。基本的に、お札やお守りをもらい受けた神社に返すのがよいですが、遠方に住んでいたり、古くてわからないといった場合は近所の神社で問題ありません。
費用はかからないことが多いですが、神社に確認してみるとよいでしょう。
お供えに用いる陶器類
お供えに用いる陶器類は、不燃物なのでお炊き上げができません。
神社で回収してもらえることもありますが、祈祷後に一般廃棄物として処分されるのが一般的です。神社に処分を依頼する場合は、ダンボール一箱で2,000~30,000円が相場です。
自治体に不燃ごみとして出すことも可能です。その場合は塩を振ってから処分するようにしましょう。
神鏡
神鏡も陶器類と同様に不燃ごみであるため、原則としてお炊き上げができませんが、なかにはただ、神鏡の木製部分だけお炊き上げをしているところもあります。
また、神社によっては神鏡も回収してもらえることがあるので、ごみとして処分するのに抵抗がある方は神社に依頼しましょう。
費用は神社によって差があるので、神社の社務所に連絡し、いくらでどのような対応をしているのか聞いてみるのがおすすめです。
なお、神鏡は自治体に不燃ごみとして出すことも可能です。その場合は塩を振ってから白い紙で包んで処分するようにしましょう。
まとめ
今回は食洗機の掃除方法や正しい使い方について解説しました。
最後に今回の記事をおさらいしておきましょう。
- 〇神棚の処分前に必ずおこなっておくべきこと
-
- 神様の魂を抜いてもらう
- ホコリを落としてきれいにする
- 取り外しをする
- 〇神棚のおすすめ処分方法
-
- 神社で処分してもらう
- 不用品回収業者に依頼する
- 神棚の販売業者に処分してもらう
- 自治体のごみに出す
- 〇神棚の処分を検討するべきタイミング
-
- 引っ越しやリフォームを行ったとき
- 汚れてしまった場合
- 式年遷宮のタイミング
- 〇神棚以外の神具を処分する方法
-
- お札・お守り
- お供えに用いる陶器類
- 神鏡
神棚は神聖なものであるため、安心して処分したい場合には神社での処分がおすすめですが、処分費用を抑えるなら自治体のごみに出すとよいでしょう。
また、引っ越しやリフォームなどで神棚以外にも不用品が多くある場合、リサイクルショップなどの出張買取サービスを利用すると効率よく処分できます。
なお、神棚を含む数多くの不用品をお持ちの場合は、出張買取アシストの簡単査定を利用するのがおすすめです。24時間WEBやLINEから無料で査定を受けられ、不用品が買取対象になるのか簡単に確認できます。
また、「出張買取」「店頭買取」「宅配買取」の3種類から買取方法を自由に選択できるので、実店舗が家の近くになくても安心です。
ぜひ今回の記事を参考に、神棚や不用品の最適な処分方法を見つけてみてください。