スピーカーはPC周りで使用する人から本格的なオーディオ機器として利用するなど幅広い人に愛用されています。
しかし、スピーカーをいざ処分したいと思った時に次のような悩みを抱えていませんかでしょうか?
「スピーカーってどうやって処分するの?」
「処分するのに費用がかかるとしたら、相場はどのくらいなのか?修理するより安いのか?」
これらの悩みに答えるために、この記事では次の内容について解説します。
- この記事を読んで分かる事
- ・スピーカーの寿命と修理費用の目安
・スピーカーの処分方法8選
・目的別のおすすめの処分方法
この記事を読むことで、「費用」や「手間」などの項目で処分方法を比較し、自分にあったスピーカーの処分方法を知ることができます。
ぜひ最後まで読んで、参考にしてください。
スピーカーの寿命と症状
スピーカーの寿命は平均で約10年程度と考えられています。
保管方法や使い方によっては、20〜30年程度長持ちする場合もあれば、1〜3年程度しかもたない場合もあります。
スピーカーが寿命かどうかの判断は主に次の2つの症状が出たかどうかで判断すると良いでしょう。
音が出なくなった
音が出ない原因は、主にスピーカー部品の劣化です。長く使用していると経年で、スピーカー内部の部品が劣化してしまうのです。
劣化した部品はメーカーで交換することで再び使用できるスピーカーもあるので、メーカーに相談してみると良いでしょう。
音割れやノイズが頻繁に起こる
音が出なくなる他に、音割れやノイズが頻繁に起こることも寿命のサインと言えます。
音割れやノイズは使用方法に問題がある場合もあるので、次のようなことをまずは確認しましょう。
- ・ボリュームが大きすぎないか
・スピーカーが正しく接続されいてるか
・ネット接続時の電波障害
使い方を改善しても直らない場合はケーブルの劣化などが原因の可能性が高いです。
このような劣化は長く使用していると避けられないものです。
スピーカーの寿命が縮む原因
スピーカーは適切に使用すれば10年以上持ちますが、寿命を縮める原因がいくつかあります。
ここでは簡単にスピーカーの寿命を縮める原因を3つ紹介します。
電気を蓄える部品の劣化
スピーカーには電力を蓄えるための電解コンデンサーという部品が内蔵されおり、使用すればするほど動力源となる電解コンデンサーは劣化していきます。
電解コンデンサーの劣化を早めてしまう原因として、電源のつけっぱなしや、逆に長い間電源を入れずに放置することなどが挙げられます。
スピーカーは適度に使用し、適度に放電することが求められます。
エッジの劣化
スピーカーには綺麗な音を出すために、音が出る部分を囲んでいるエッジという部品があります。
エッジには素材の違いから、大まかに次の3種類があります。
- ・ウレタンエッジ
・ゴムエッジ
・布エッジ
エッジは湿気にとても弱い特徴を持っており、経年でエッジに穴があいたりボロボロと崩れたりします。特にウレタンエッジは湿気の影響を受けやすいです。
エッジがこのように劣化してしまうと、異音を発生させるようになります。
そのため、なるべくスピーカーは湿気の多い場所には置かないようにしましょう。
振動板の劣化
振動板は、音そのものを人に届ける役割を果たす部品で、ボリュームや音圧の調整などスピーカーとして重要な役割を果たしています。
素材としては、紙や繊維が一般的ですが、どちらも経年劣化の影響を受けます。劣化が進むと、振動板に傷やヒビが入り、音が出づらくなってしまいます。
スピーカーの修理費用の目安
スピーカーは精密なため、部品が劣化もしくは故障することによって、使用できなくなるケースが多いです。
一部の部品のみの故障の場合、その部品を交換もしくは修理することで使い続けられるケースがあります。
ここではスピーカーを構成する部品ごとの修理費用の目安をご紹介します。
・入力端子やケーブルの修理費用
7,000円から20,000円
・エッジの修理費用
口径20cm〜30cm程度:16,000円〜18,000円
口径30cm〜40cm程度:20,000円
口径50cm以上:25,000円
・電解コンデンサーの修理費用
10,000円程度
メーカーなどに依頼する場合には、修理費用のほか出張費用や配送費用が掛かることもあります。
スピーカーの処分方法8選
スピーカーを処分するには主にこれから紹介する8つの方法が考えられます。
これらの方法を次の観点から解説していきます。
- メリットとデメリット
- 処分費用の相場
- 手間、楽に処分できるか
- 注意すべき点
不燃ゴミとして処分する
1つ目の方法は不燃ごみとして処分する方法です。
サイズが小さいスピーカーの場合、粗大ゴミではなく不燃ごみとして処分できる場合があります。
ですが、サイズが大きいスピーカーは、不燃ゴミではなく粗大ゴミとなります。
費用の相場
かかる費用は、自治体によりますが、仮に東京23区であった場合は通常のゴミ袋が2枚程度。
指定がある地域では「燃えるごみの袋」が数枚必要となるでしょう。
注意点
自治体によって不燃ごみで処分できるサイズは決まっています。必ず自分が住んでいる自治体はどの程度の大きさまで不燃ごみとして処分できるか調べておきましょう。
粗大ゴミとして処分する
2つ目は粗大ゴミとして処分する方法です。
比較的低コストで済むことがメリットと言えます。高くても数千円程度で済むため、特にこだわりがなければ、粗大ゴミとして処分すると良いでしょう。
しかし低コストで済む分、回収指定場所まで自分で運ぶ必要があり、回収までに日数がかかります。
自治体によっては、指定場所が自宅から遠かったり、申し込んでから数週間かかる場合があり、引越しなど早急に処分したい人にとってはデメリットと言えるでしょう。
費用の相場
自治体やテーブルの大きさにもよりますが、800円から3,000円程度で処分することが可能です。
注意点
運搬する場合は、なるべく複数人で運搬するようにしましょう。
小型家電回収ボックスで処分する
3つ目の方法は小型家電回収ボックスで処分する方法です。
小型家電リサイクル法とは、一部家電を除き家電量販店や自治体が積極的に回収し、再資源化を促進するものです。
無料で処分でき、リサイクルの一環として環境に貢献できます。
但しサイズが大型スピーカーの場合は対象から外れることもあります。
費用の相場
無料で処分することが可能です。
注意点
処分できるスピーカーサイズは回収ボックスの投入口に入るものと限定されています。
具体的には横30cm×縦15cm程度でおさまるものでなければなりません。
また、処分できる場所も指定されているため、自分が住んでいる自治体のホームページで確認するようにしましょう。
寄付(譲渡)をする
4つ目の方法は寄付をすることです。寄付先としては次のようなものが挙げられます。
- ・1人暮らしの友人
・近隣住民
・介護施設
・慈善団体
寄付をするメリットは2つあります。
処分費用がかからない上に、ゴミにならず身近なところでまた利用してもらえるため、社会貢献した幸福感を得られます。
但し、スピーカーの寄付は受付が少なく、施設の場合HPに掲載されていますが、常に募集しているわけではありません。
費用の相場
処分にかかる費用はかかりません。
注意点
寄付はまだ使えることが絶対条件です。
そのため、後にトラブルにならないためにも目立たない傷や汚れの場合でも寄付先に報告し、問題ないか確かめるようにしましょう。
販売店に回収してもらう
5つ目の処分方法は、販売業者に処分してもらう方法です。
家電量販店はスピーカーなどのオーディオ機器を小型家電リサイクル法に基づき処分してくれます。
新しいスピーカーを購入すると同時に回収してもらえるため、処分の手間が省けます。「処分のための手続き」ではなく「新しいスピーカーを購入するための手続き」というように精神的にも手間を感じずらいこともメリットと言えるでしょう。
もちろん新しく買い替える予定がないと使えないサービスであり、スピーカーを処分したいだけの人にとってはデメリットとなります。
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小型スピーカーの処分費用は1,000円から2,000円程度が相場です。注意点
大手家電量販店であるビックカメラ、ノジマ、ヨドバシカメラなどお店によって条件が異なる場合があります。
各ホームページを十分に確認してから依頼しましょう。
不用品回収業者に処分してもらう
6つ目は、不用品回収業者に処分してもらう方法です。
不用品回収業者はスピーカーだけに限らずまとめて処分することが可能です。
いつでも依頼することができ、最短当日に対応してくれる業者もあるでしょう。
ただし利便性が高い不用品回収業者ですが、その分費用としては安くありません。
費用の相場
大型のスピーカーの場合およそ3,000円から8,000円程度が費用相場です。
そのため、粗大ゴミとして自治体に頼むよりも数倍の費用がかかります。
また、軽トラック1台分まとめてといった場合には、約20,000円から30,000円程度が費用の相場となっています。
買取店で回収してもらう
7つ目は、買取店に依頼する方法です。
もしスピーカーが買取してもらえれば、処分費用がかからず大きなメリットと言えます。
また他のオーディオもある場合はまとめて買取してもらうことで、一度に処分できお金になる可能性もあります。
さらに出張買取なら自宅まで査定にくるので手間もかかりません。
手間を最小限に抑えられることは大きなメリットと言えるでしょう。
ただし買取してもらうためには状態の良さも重要ですが、人気メーカーやグレードの高いモデルでなければ買取してもらえない可能性が高いでしょう。
- 買取が期待できるメーカー一例
- ヤマハ
- DENON
- ONKYO
- BOSE
- JBL
- ナカミチ
買取してもらえない場合は、処分できない可能性があるため、余計な手間がかかってしまいます。
※スピーカーの買取については「【買取】古くても高値で売れるスピーカー!お宝モデルの買取価格は?」こちらの記事で詳しく解説しています。
費用の相場
買取店でのスピーカーの買取相場は、1,000円程度から高級グレードとなると数十万円となります。
状態やモデルで非常に大きなひらきがあります。
一般的なスピーカーの場合は3,000円~30,000円程度と考えておくと良いでしょう。
注意点
買取店に依頼する際には少しでも高く買取してもらうことが重要です。
- 家具の買取実績があるか
- 利用者の口コミは良いか
- 出張買取の圏内か
上記のような点をチェックしてから買取店を選びましょう。
フリマサイトで売る
8つ目は、メルカリやジモティーなどのフリマサイトで売ることです。
買取店は基本的に、利益が出そうなオーディオしか買取しません。
しかし、フリマサイトなど個人売買は欲しい人が見つかれば、どんなスピーカーでも売れる可能性はあります。
また、買取が難しくても運搬料込みで無料で引き取ってくれる人が見つかる可能性もあります。
その反面、いつ売れるかの目処が立ちづらく、必ず処分できるという保証がありません。
また、遠方の購入者に送るには配送手続きをおこなわければならず、手間がかかる上に配送料で赤字となってしまったりすることもあります。
費用の相場
フリマサイトでの売値価格の相場はおよそ1,000円から30,000円程度です。
また、無料で引き取ってくれる人もいます。
注意点
個人間の取引なので、トラブルを防ぐために事前に次のようなことを明確にしておきましょう。
- ・費用の負担(送料はいくらか、配送可能かどうか)
・スピーカーの状態やメーカーやモデル
目的別おすすめの処分方法
ここまでにスピーカーの処分方法を8つ解説しました。
それぞれの処分方法を比較した上で、どのような人におすすめなのかを解説します。
近くに受け入れ先があるなら「小型家電回収ボックス」か「寄付」がおすすめ
自宅の近くに受け入れ先がある人は寄付がおすすめです。
無料で処分できるという大きなメリットもありますが、社会貢献を実感しやすい点も大きなメリットと言えます。
ちょっとした収入よりも社会貢献したい人におすすめです。
費用を抑えたい人は「不燃ごみ」か「粗大ごみ」がおすすめ
少しでも費用を抑えたい人は「不燃ごみ」や「粗大ごみ」として処分する方法がおすすめです。
コストの安さだけ見ると、買取やフリマサイトを活用した方がコストは安く済みますが、条件が緩くバランスを考えると粗大ごみとして処分する方法が最も適していると言えます。
懸念点としては、自治体によっては自分で回収場所に運ぶ必要があるので、事前に自治地帯のホームページや電話などで確認することをおすすめします。
買い替え予定がある人は「販売店」がおすすめ
買い替える予定がある人は、販売店に回収してもらう方法がおすすめです。
買い替え先にそのまま頼めるため無駄な手間が省け、費用的にも数百円~数千円で回収してもらえるからです。
家電量販店によって対応が異なるため、依頼する際には買い替え予定先の店舗の回収条件をよく確認しましょう。
スピーカーが人気メーカーなら「買取店」がおすすめ
スピーカーが人気メーカーの場合には、買取業者に依頼することをおすすめします。
フリマサイトでも売れる可能性はありますが、買取店の方がより確実に買取してもらえるからです。
買取できない場合は回収もしないお店が多いため、事前に買取の対象となりそうか詳しく聞くことが重要です。
時間に余裕があるなら「フリマサイト」がおすすめ
手間を惜しまず時間に余裕があるならフリマサイトを活用することもおすすめします。
フリマサイトなら、個人で売り出すことが可能なため、買取店で売れないようなスピーカーでも、引き取りしてくれる人に巡り合う可能性があります。
いつ売れるかの目処が立ちにくいので、気長に待てる人におすすめと言えるでしょう。
早く処分したい人は「不用品回収業者」がおすすめ
多少費用がかさんでも、とにかく早く処分したい人は不用品回収業者に依頼することをおすすめします。
粗大ごみより高いですが、その分スピーカーの運搬や早ければ依頼した当日に回収してくれるといったメリットがあるからです。
しかし、高額な請求を避けるためにも費用については事前によく調べておきましょう。
買取してもらうためにやるべきこと
最後に少しだけ買取について触れたいと思います。
やるべきことは次の3つです。
- ・スピーカーのメーカーを確認
・状態を確認
・付属品も揃える
スピーカーを高価で買取してくれるものとしては次のようなものがあります。
- 買取が期待できるメーカー一例
- ヤマハ
- DENON
- ONKYO
- BOSE
- JBL
- ナカミチ
こういったスピーカーには、背面に製作元のステッカーが裏側に貼ってあることがほとんどです。
メーカーが分からないものや格安メーカーのものは、需要が少なく買取となることは少ないでしょう。
また、スピーカーの状態も買取の査定ポイントです。
- スピーカーの査定ポイント
- 音は出るか
- 端子などが壊れていないか
- 外観に大きな傷がないか
こうした状態については、個人が判断するには少し難しいかもしれません。
買取店によっては、メールやLINEで画像査定しているお店もあるので、そういった買取店に依頼してみるのも一つの手でしょう。
まとめ
この記事ではスピーカーの処分方法8つについて解説しました。
最後に今回の記事をおさらいしましょう。
■スピーカーの処分方法8選とおすすめの人
・不燃ごみとして処分する
→ とにかく費用をかけたくない人におすすめ
・粗大ゴミとして処分する
→ 低コストで処分したい人におすすめ
・小型家電回収ボックスで処分する
→ とにかく費用をかけたくない、環境保護に貢献したい人におすすめ
・寄付(譲渡)をする
→ 社会貢献や他者貢献したい人におすすめ
・不用品業者に処分してもらう
→ 買い替えの予定がなく、早く処分したい人におすすめ
・販売店に回収もらう
→ 買い替え予定がある人におすすめ
・買取店で回収してもらう
→ スピーカーが人気メーカーの人におすすめ
・フリマサイトで売る
→ 買取業者が難しい人におすすめ
スピーカーは長く愛用できるアイテムだからこそ、処分する際にどのような方法で処分するか迷う人も多いでしょう。
ぜひ、今回の記事を参考に処分方法を検討してください!